YLPP 10-20 ps 100 W

YLPP 1~5 ps 10~50 W

イッテルビウムピコ秒パルスレーザー

IPGのYLPP-25-1-50-R超短パルスファイバーレーザーは、平均出力50 Wで25 μJのパルスエネルギーを生成し、フル稼働繰り返し率20-5000 kHz、1-5 psの範囲内でパルス幅を選択することが可能です。IPGのモノリシック全融着ファイバー設計により、最先端の水準をさらに上回り、従来のバルクロッドまたはディスクベースのDPSS USPレーザーよりも高い出力効率、信頼性、堅牢性を発揮しながら、レガシー製品よりもはるかに経済的にコンパクトなレーザーを実現しています。新しい設計アーキテクチャ、当社の柔軟なコントロール電子回路の組み合わせにより、起動時間が便利に短縮され、出力ビーム特性に影響することなく、パルスエネルギーと繰り返し率の両方を調整できます。

3D

機能

超コンパクト1.5 kgのレーザーヘッド 秒単位のウォームスタート
50 kHz~2 MHzの幅広い動作周波数 秒単位のコールドスタート
パルス幅3ピコ秒未満(通常2ピコ秒) デリバリーファイバーをリモートヘッドに組み込み可能
パルスエネルギー25 μJ  スキャナー組み込みオプション
出力平均50 W  最大10 MW

 

数ピコ秒のレーザーパルス幅でピーク強度が高くなり、非線形/多光子吸収が生じ、熱影響部が非常に小さい超精密な「コールド」プロセスが生まれます。微細加工、表面構造化、薄膜アブレーション、薄箔やポリマーの切断加工、金属の暗色マーキング、脆性または透過性素材の加工処理のアプリケーションに最適です。 

 

YLPP-25-1-50-R

波長 nm 1030
動作モード パルス
平均出力 W 50
パルスエネルギー μJ 25
パルス幅 ps 1~5
最大出力 MW 最大25
繰り返し率 kHz 50~2000
ビーム品質 M2 < 1.4 (1.2 typ)
  YLPP-25-1-50-R
コントロールユニットサイズ mm 448 × 580 × 132
光学ヘッドサイズ mm 65 × 216 × 70
冷却方法 水冷
供給電圧 単相50~60 Hz VAC  100~240
電力消費 W <300
YLPP-25-1-50-R Datasheet

アプリケーション

高精度な微細加工 サファイアLEDウェハースクライビング
ステンレス鋼・AIへの黒色マーキング 太陽光/PV/FPD用の薄膜アブレーション
表面微細構造化・テクスチャリング加工 ガラス/サファイアの切断加工と穴あけ加工
多層ポリマー被膜の切断加工 金属/ポリマー/ガラスの精密なマーキング
バッテリーと薄い金属箔の切断加工 セラミックの微細加工

 


 

高精度な微細加工

10ピコ秒未満のパルス持続期間の超短パルスレーザーを使って、幅広い材料で美しい模様を加工できます。

家庭用電化製品と医療機器向け金属の黒色マーキング

短ピコ秒パルスは、ステンレス鋼やアルミニウムなどの金属に高コントラストの「黒い」マークやバーコードを加工する処理に最適です。超短パルスの持続期間により、これらのマークは実質的に非熱的であるため、長期間使用しても、クリーニングや高圧蒸気殺菌を繰り返しても、腐食や色あせしにくく、一意の識別マークや外科装置または医療機器に最適となっています。

 

black marking of metals

  black marking of metals, qr code  

 

サファイアLEDウェハースクライビング・ダイシング

高輝度LED用の基板材料として使われるサファイアウェハーを、ピコ秒レーザーを使ってスクライビングすることができます。以下の画像は、プロファイルと深度を示すためにウェハー端部のサファイアに加工された溝を示します(YLPPピコ秒レーザーを使用)。 

 

sapphire LED wafer scribing and dicing

  sapphire LED wafer scribing and dicing  

 

太陽光/PV/FPD用の薄膜アブレーション

短ピコ秒レーザーは、薄膜やシリコン太陽電池に使われる導電性酸化物、反射防止/窒化物または金属のアブレートに最適です。

 

 

     

 

表面微細構造化・テクスチャリング

YLPPピコ秒レーザーおよびフェムト秒レーザーは、金属と各種合金の表面に微細構造を加工する処理に最適です。これらの微細構造は、ピッチスポットサイズとアブレーションのスキャンパターンに従って、溝、棟、柱、またはくぼみの形にすることができます。以下に、プラチナイリジウム合金サンプルへの微細構造パターンの例を2つ示します。これらは、IPGのYLPF 10uJ/パルス500フェムト秒未満パルス幅レーザーを使ってアブレーションされています。

YLPF fs レーザーを使用したプラチナイリジウムサンプルのディンプルと溝成型の微細加工

 

Surface Micro-structuring & Texturing

  Surface Micro-structuring & Texturing  

 

ポリマーと熱可塑性フィルムの切断加工

YLPFフェムト秒レーザーを使用すると、すぐれたエッジ品質、再現性、精度でポリマーフィルムの精密な切削加工と模様パターニングを行うことができます。この画像は、ポリイミド薄膜に開けられた直径380ミクロンの円と矩形を示しています。

 

polymer and thermoplastic film cutting

  polymer and thermoplastic film cutting  

 

バッテリーと薄い金属箔の切断加工

YLPPピコ秒レーザーとフェムト秒レーザーは、バッテリーの製造に使われるような薄い金属箔の切削加工に最適です。上の2つの画像は、YLPFフェムト秒レーザーを使って切断加工したPdAgCuの薄い金属箔の横側と断面を示します。

 

battery and thin metal foil cutting

  battery and thin metal foil cutting  

 

ガラス、サファイア、セラミックの精密マーキング

IPGのYLPPレーザーの短ピコ秒パルスを使って、高コントラストの「白い」表面マークを優れた再現性でガラスやサファイアの表面に加工できます。これらの表面マークには、基板の完全性を損なう恐れのある目立った微細クラックがまったくありません。

    precise laser marking of glass

 

セラミック、サファイア、ガラスの微細加工

YLPFフェムト秒レーザーは、サファイアやガラスなどの脆弱材料に非常に精密な模様を高速加工する処理に最適です。上の画像は、YLPFレーザーでサファイアに加工した深さ70ミクロンの小さい溝を示します。加工時間は、1.2 mmの四角形1つあたり8.5秒です。

 

Micromachining of Ceramic, Sapphire and Glass

  Micromachining of Ceramic, Sapphire and Glass  

 超短パルスの材料加工

 

how does an ultra fast laser work?

 

  • 「コールド加工」によって溶解とHAZ、改鋳物が減少
  • マイクロクラックが減り、アブレートされた表面の質が向上
  • 吸収が材料/波長によって左右されることが減少

YLPPレーザーとYLPFレーザーの特長

 

従来の超高速レーザーの課題

YLPPレーザーとYLPFレーザーの特長

割高な導入コスト、ランニングコスト、メンテナンスコスト

低価格を実現

高い繰り返し率でパルスエネルギーが制限されているため、処理速度が低速

パルスエネルギーが低下することなく、2 MHzまでの繰り返し率を達成 → 処理速度がアップ

複雑な自由空間の「理化学的」光学設計は、照準ミス、汚染、環境の影響を受けやすい → 不十分な信頼性と堅牢性

「Monolithic all-spliced-fiber design」(モノリシック全融着ファイバー設計)は、照準ミス、汚染、温度/湿度/振動における環境変化の影響に強いので、本質的に信頼性が高くコンパクト設計 

サイズと重量

超コンパクトヘッドは競合他社製レーザーの1/20のサイズ、1/30の重量

ファイバーデリバリーと出力がないため、ツールへの組み込みが困難 

ラックマウント可能な電源、リモートコンパクトレーザーヘッドとファイバーデリバリーは簡単に組み込み可能

ウォームアップ時間が長い

秒単位でウォームアップ可能

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