YLS低次モードイッテルビウムファイバーレーザーは、何100kWもの出力を供給し、40%を超える電力変換効率によって最大5 kHzのCW/変調モードで動作します。その動的範囲は、ビーム拡がり角またはビームプロファイルを変えない状態で10%からフル出力までであり、1台のレーザーを使って、溶接、穴あけ加工、切削加工などの高出力と低出力両方のアプリケーションに対応可能で、前例のない高性能です。高輝度によって、長い焦点距離を処理するレンズを使って被写界深度を大幅に改善し、光学部品への損傷が減少します。このユニットでは、最長100 メートルのファイバー長、さまざまなファイバー直径、各種のマルチポートビームスイッチ、ビームカプラー、終端光学部、スキャナーも提供できます。
YLSシリーズ
高出力CWイッテルビウムファイバーレーザーシステム
IPG Photonicsは、ハイパワーファイバーレーザー、増幅器のパイオニアです。1990年に設立されたIPGは、光ファイバーベースのレーザーの開発ならびに産業用ファイバーレーザーの活用をいち早く手掛け、ファイバーレーザーは材料加工、テレコミュニケーション、医療、科学、その他の高度なアプリケーションなどあらゆる現場で使用されています。ファイバーレーザーは、従来のレーザーと比較して、コスト効率が高く、優れた性能、高い信頼性、ユーザビリティを提供することによって産業に大変革をもたらし、エンドユーザーの生産性は向上し、運用コストが削減につながります。 IPGは、ファイバーレーザーの中核技術である、アクティブファイバー、半導体の両方の励起ダイオードの性能、コスト、生産量を管理することができる唯一の企業です。IPGは、プロセスファイバー、ビームカプラー、スイッチ、コリメータ、チラー、最新の加工ヘッド、完全なカスタムレーザーシステムを開発し、製造しています。この改革に、広範囲にわたる生産能力を組み合わせることによって、革新的で信頼性があり、高品質、高性能なファイバーレーザーを費用効率の高い価格で提供するというミッションを達成するために、必要なあらゆるステップを完全に管理する、稀有な立場にIPGは置かれています。 このミッションの成果は、IPGの最も評判の良いレーザー群、YLSシリーズによって実証されています。電力の範囲は500 W~500 kW、30%を超える電力変換効率で最大20 kHzのCWまたは変調モードで動作し、これらの装置の動的な動作範囲は、範囲全体でビーム拡がり角またはビームプロファイルを変えない状態で、10%からフル出力に至ります。そのため、1台のレーザーを使って、溶接、穴あけ加工、精密切削加工などの高出力と低出力両方のアプリケーションに対応できます。これは前例のない性能です。IPGレーザーの拡がり角仕様は、その他のレーザーよりをはるかに上回っており、長い焦点距離を処理するレンズを使って被写界深度を大幅に改善し、光学部品への損傷を最小限にできるので、リモートアプリケーションに最適です。 |
ファイバーレーザーは集積フレキシブル光ファイバーからエネルギーを放出します。ファイバーレーザーは、モノリシック構造で、完全な半導体のファイバー対ファイバー設計になっているため、ミラーやオプティックスの調節や調整が不要です。これらの機能によって、ファイバーレーザーは、製造、医療、その他のレーザー系のシステムで組み込みや操作がしやすくなります。ファイバーレーザーは通常、従来のレーザーよりも小型で軽量なので、貴重な設置面積を節約できます。従来のレーザーの場合、ミラーを正確に調整する必要があるため操作が難しいですが、ファイバーレーザーはより安定していて、さまざまな作業環境で動作できます。これらの品質により、ファイバーレーザーシステムは容易に移送できます。IPGはアメリカ合衆国、マサチューセッツ州、オックスフォードに本社があり、世界中に製造工場、販売サービスオフィスを構えています。 YLSシリーズファイバーレーザーは、出力は最大500 kWであり、産業用として完全なシステムとして開発されています。これらのレーザーは、非常に要求の厳しい自動車、航空宇宙、石油、ガスの各産業で広く受け入れられています。すべてのYLSシステムはNEMA 12に格納されており、ユニットが頑丈であることに加えて、空調管理され、密閉されたキャビネットとなっています。これらのシステムは、デジタルI/O、アナログコントロール、またはIPG独自のLaserNetソフトウェアのいずれかでコントロールされ、DeviceNet、Profibus、またはイーサネットのインターフェースを追加するオプションもあります。完全なシステムとして開発されたこの設計は、最も広範なファイバー直径を特徴としており、1つの電源から最大6つのポートで終端処理するオプションもあります。 YLSファイバーレーザーは、最大20 kWのシングルモード、500 kWのマルチモードの出力で使用できます。YLSレーザーには、HLC-8(QBHタイプ)またはLCA(QDスタイル)のいずれかのコネクタで終端処理する直接供給型ファイバーが含まれており、最長30メートルの標準の長さとなっています。カスタムコネクターやファイバー長の使用も可能です。 |
最大出力120 kW | モジュール式の「プラグアンドプレイ」設計 |
優れたビームパラメーター製品 | メンテナンス操作不要 |
アジャスタブルモードビームオプション | チラーオプション |
CW/変調 | コンパクト、頑丈、簡単設置 |
ピークパワーオプション | 集積カプラー/ビームスイッチオプション |
電力変換効率45% | ホットダイオード冗長性 |
YLS-8000 | YLS-10000 | YLS-20000 | YLS-40000 | YLS-60000 | YLS-120000 | |
中心波長帯 nm | 1070 ± 5 | |||||
動作モード | CW/変調 | |||||
変調周波数 kHz | 0-5 | |||||
最大平均出力* kW | 8 | 10 | 20 | 40 | 60 | 120 |
出力調整範囲 % | 10-100 | |||||
出力安定性 % | ± 1 | |||||
フィードファイバーコア径** μm | 50 | 100 | 150 | 200 | 300 | |
ビームパラメーター製品 (フィードファイバー) mm × mrad | 2 | 4 | 7 | 9 | 17 | |
M供給型ファイバーのコア径*** μm | 100 | 200 | 300 | 400 | 800 | |
供給型ファイバービームパラメータ製品 mm × mrad | 3.5 | 6.5 | 12 | 13 | 17 | 48 |
*表内の電力レベルは、一例です、ご要望に応じて、1~120 kWの範囲で最大120 kWのカスタム電力レベルを利用できます。IPG各拠点にお問い合わせください。
** 直接フィードファイバーは標準長さの最大30mでHLC(QBH型)もしくはLCA(QD型)コネクタで終端します。ご要望にあわせてコネクタやファイバーの長さは調整可能です。
***より大きいコア径のプロセスファイバーも使用できます。
YLS- | YLS-8000 | YLS-10000 | YLS-20000 | YLS-40000 | YLS-60000 | YLS-120000 |
キャビネットサイズ (W × D × H) mm | 856 × 806 × 1090 | 856 × 806 × 1403 | 1712 × 806 × 1403 | 2005 × 806 × 1606 | 3580 × 806 × 1402 | |
重量 kg | 350 | 500 | 750 | 1900 | 2200 | |
冷却 | 水冷 | |||||
供給電圧 3相 VAC | 400-480, 50/60 Hz | |||||
電力変換効率 % | >45% |
2D/3D薄厚切断 | 溶接 |
ステンレス、軟鋼の切断 | 穴あけ |
銅、真鍮、アルミ、チタンの加工 | クラッディング |
熱処理 | ブレージング |
IPGでは、ビームデリバリー製品、ビームカプラー、シャッター、スイッチ、ビーム分配器などのビームデリバリーアクセサリーを用意しています。
これらのアクセサリーは、レーザーと別購入することも、レーザーの購入前に内蔵することも可能です。
オプションの詳細についてはIPG Photonics販売拠点にお問い合わせください。
IPG Photonicsは、最大出力6 kWのファイバーレーザー用の空冷/水冷チラーと水冷/水冷チラーを提供しています。 |
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LASER FOCUS WORLD, 12/06/2013
MATERIALS PROCESSING: 100 kW fiber laser, power meter serve industry