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Valentin P. Gapontsev, Ph.D.  IPG Photonics Corporation の創設者、会長、元CEO を務めたガポンツェフ博士は、高い評価を受けた研究者ならびに発明家であり、極めて優秀な起業家でした。


ガポンツェフ博士は、希土類イオンおよび固体材料の非放射エネルギー伝達の分野で40年以上の経験があります。この科学分野での経歴において、ガポンツェフ博士はファイバーレーザーの出力がまだ数ワットだった時期に、ファイバーレーザーの高出力化することを予測していました。キロワットスケールの平均出力を備えた高出力ファイバーレーザーの理論的実現可能性について論じた1990年の論文で、ガポンツェフ博士はファイバーレーザーをより信頼性が高く費用効果の高いレーザーにする、というミッションを掲げ、追求を開始しました。IPGの産業用ファイバーレーザーが数10キロワットに到達し、ガポンツェフ博士の1990年の予測はほぼ実現しました。また、さらに多くのアプリケーションで利用可能で、信頼性および費用効果が高く、高出力の固体レーザーを製造することにより、ファイバーレーザー産業を生み出したことで広く認められています。今日においてもガポンツェフ博士のビジョンは、レーザーガラスに関する深い知識と研究に基づいて、新しいレーザーアーキテクチャ、中赤外、UV、ウルトラファストレーザーの革新と開発につながっています。


バレンティン・ガポンツェフは、第二次世界大戦初期に砲兵大尉の息子としてモスクワで生まれ、1946年に家族とともにウクライナ西部のリヴィウに移りました。ガポンツェフ博士は、リヴィウ工科大学とモスクワ物理技術研究所で教育を受け、博士号を取得しました。1967年から1990年代初頭まで、ソビエト連邦科学アカデミーに勤務し、レーザー材料物理学の上席研究員および研究所長を務めました。


ガポンツェフ博士は、レーザー材料と光学における科学的専門知識を活かして、1990年にIPG Photonicsを設立しました。ガポンツェフ博士は多くの困難を克服し、十分なビジネス経験も資本もない学術研究者として先端技術企業を立ち上げました。開始早々にヨーロッパの大手通信機器メーカーから大規模な供給契約を獲得し、1994年にはドイツ、続いて米国とイタリアに技術製造拠点を開設しました。他の企業がコンポーネントの開発と生産を外注する流れにある中、ガポンツェフ博士はIPG Photonicsの垂直統合ビジネスモデルを支持しました。この結果、開発時間の短縮、業績ならびに利益率の向上、知的財産の保護強化が達成されました。IPG Photonicsは2006年にNASDAQグローバル・マーケット(IPGP)に株式を上場し、2018年にS&P® 500のメンバーになりました。IPG Photonicsの社員数は現在6,000人以上、米国、ヨーロッパ、アジアに製造拠点を持ち、世界中に営業拠点を構えています。


ガポンツェフ博士は、さらに多くのアプリケーションで利用拡大に向けて、信頼性ならびに費用効果が高く、高出力の固体レーザーを製造し、ファイバーレーザー産業を創出したことで高く評価されています。100件を超える特許の発明者であり、発表した研究論文は200本以上に及びます。


ガポンツェフ博士は、過去30年間、起業家精神と結びついた科学的革新におけるビジョンと成功で広く賞賛されました。ガポンツェフ博士は IPG Photonics の情熱的なリーダーであり、関わったすべての人たちがたどることができる軌跡を残してくれました。


受賞・表彰:


1999年、米国光学会はエンジニアリングエクセレンス賞を授与しました。


2001年、ウースター工科大学は、フォトニクスの新興分野における先見の明のあるリーダーシップと、世界市場における企業の地位を確立したビジネス感覚を称え、名誉工学博士号を授与しました。


2006年、New England において、Ernst&Young® Entrepreneur of the Year Award(工業製品およびサービス部門)を受賞しました。


2009年、レーザー・インスティテュート・オブ・アメリカ(LIA)は、Arthur L. Schawlow賞を授与しました。 LIAは、ガポンツェフ博士を「今日知られているファイバーレーザー業界の父であり、50年間の学術研究でこの分野を開拓し、レーザーを変革し続けるグローバルテクノロジー企業の創設者兼CEO」として認めました。1982年にLIAによって最初に授与されたSchawlow賞は、科学、産業、教育、医学分野におけるレーザーの応用に著しく貢献した個人を称えるものです。この賞は、1981年にレーザー分光法の開発に貢献したことでノーベル物理学賞を受賞したArthur L. Schawlow教授にちなんで名付けられ、LIAの最高功労賞です。


2010年、SPIEはレーザーが発明されてから50年間、レーザーに多大な貢献をした28人の“Laser Luminaries”の1人としてガポンツェフ博士を挙げました。


2011年、革新的なデザイン一式、ファイバーレーザー、光ファイバーバックボーン、ローカル接続システムなどの高品質製品製造を称え、ロシア連邦科学技術賞を受賞しました。この賞は、ロシア連邦大統領のドミトリー・メドヴェージェフから、ロシアの科学と芸術の最高の代表者の1人としてガポンツェフ博士に贈られました。


2011年、米国光学会は、ガポンツェフ博士を「高出力ファイバーレーザーの開発における技術的リーダーシップと、高出力ファイバーレーザーの商品化におけるビジョンとビジネスのリーダーシップ」のフェローに選出し、表彰しました。 OSA研究員の指定は、光学の進歩に多大な貢献をしたOSAメンバーに授与されます。フェローの数は、協会の細則により、OSA会員総数の10%以下に制限されています。


Gifts in memory of Dr. Valentin Gapontsev may be made to the Massachusetts General Hospital in support of Gapontsev Family Endowed Chair in Surgical Oncology. Gifts can be made online at https://giving.massgeneral.org/donate?tribute_make=1 to Dr. Motaz Qadan's Liver and Pancreas Research Fund 230899 under the line “Designate this gift to a specific program or area”.